buried alive (生き埋め日記)

日々の生き延び・魂の暴れを内省的にメモる。twitter→@khufuou2

ウサビッチ(アニメ)の良さを熱く語る①

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ネタバレしまくりです。

season0を通販の中古で買ったらレンタル落ち品で、ツタヤとかで借りパクしたみたいになってしまっているがちゃんと買ったものです!

 

 

2006年から2015年にかけて断続的に発表されている日本のアニメ作品である。

登場する主要キャラクターがほぼ兎、一話あたり90秒という尺の短さ、ほぼ会話やセリフがなく効果音やCGやBGMによるリズミカルで奇想天外な演出が行われている等の特徴がある。

 

おおまかなストーリー

旧ソ連の監獄が舞台で、元マフィアのボスで死刑囚のキレネンコと、善良な市民なのに一度だけ二日酔いで仕事をサボってしまった為に「この資本主義者め」(!?)とばかりに3年間の懲役を食らってしまったプーチンが獄中で繰り広げる愉快な暮らし・脱獄後の流浪の旅の模様が描かれる。

 

season1…獄中でのドタバタ喜劇

season2…逃避行と、追跡してくる民警との対決

season3…キレネンコがお宝スニーカーを求めてマフィアのボスと対決する

season4…マフィアのボスに勝ってお宝スニーカーをゲットした後の、アジト跡地でのほのぼの生活

season5…森の中でのほのぼの生活

season 0…外伝的な位置づけ。キレネンコとプーチンの両者がどのように投獄されたか、どのように出会ったかが描かれる

 

今回は主要キャラとサブキャラについて書く。season1,2が中心となる。

 

 

主要キャラ1・キレネンコの紹介

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極悪マフィアの元ボスで、部下の裏切りに遭い双子の兄もろとも爆殺されたが、飛散した体を何者かによって継ぎ合わされて復活すると同時に死刑囚として投獄された。手術の際体のパーツがあちこち双子の兄と取り違えられている為、つぎはぎボディとなっている。

極めてマイペースで物静かな性格。無類のスニーカー好きで、たいていスニーカー雑誌を読んだり収集したスニーカーの手入れをしたりして過ごしている。他者には(たまに再会する双子の兄や常に行動を共にするプーチンを含め)全く興味がなさそうである。腕っぷしが強く無敵で、虐めてくる看守達をことごとく返り討ちにしている。あと、どんな処刑道具でも兵器でも死なない。たとえ死んでもすぐ復活するので実質不死身。にんじんステーキが好物。

 

主要キャラ2・プーチンの紹介

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善良で気立ての良い、ちょっと間抜けな兎。仕事を一度サボっただけで懲役3年の憂き目に遭うが、獄中に迷い込んできたカエル(レニングラード)やヒヨコ(コマネチ)に構ったり、おやつとして支給される角砂糖をストックして舐めるのを楽しみにしたり、わりと監獄ライフをエンジョイしている。極度にマイペースなキレネンコのことが気に入っているようで、何となく気にかけて行動を共にしている。手先がとても器用で、車などを瞬時に改造できるほどの技術力を持つ。機敏な動きでピンチを切り抜けたり、ちゃっかり不死身のキレネンコを弾除けにしたり、臨機応変な一面もある。

 

 

サブキャラたち

 

・カエルのレニングラード

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監獄内に紛れ込んだカエル。彼を見つけて気に入ったプーチンが秘蔵の角砂糖を分け与えたりするうちに仲良くなり、仲間というかペットというか…な関係になり、プーチン&キレネンコと行動を共にしている。貪食で、後述のコマネチ(ヒヨコ)を餌と認識してたびたび捕食する。

 

 

・両性具有ヒヨコのコマネチ

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プーチンが獄中でヒヨコ雌雄選別の労働をしている際に登場した、オスともメスとも判別できないヒヨコ。被虐嗜好があり、キレネンコにしばかれたりアクシデントで痛い目に遭ったりする度に恍惚の表情をしている。レニングラードに食べられた後もウンコ化して甦ったり、たとえ死んでも他の生き物に憑依したり頭上に天使の輪っかを載せた状態で活動していたり…あまり死が重みを持たない世界なのかもしれない。ドラゴンボール的な。

 

 

・カンシュコフ(堅牢な盾を持つ看守たち)主にseason1

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ドア型の盾を構えた五羽兄弟の看守兎たち。最初は単に制服姿だったが、キレネンコの破壊力が危険過ぎるため常に盾で防御しつつ業務にあたるようになったことがseason0で示唆されている。

入浴、食事、体操など囚人の世話を受け持つ一方でいたずらを仕掛けていじめてきたりするのだが、キレネンコには通用せず毎回返り討ちに遭っている。娯楽の時間にはカードゲームの相手をしていたりもする。

 

・ショケイスキー、死刑執行者、season1

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キレネンコの死刑執行を試みるが、ギロチンは歯が立たず毒ガスも効かず、逆に毒ガス返しを食らってダウンしてしまう。

 

・ボリス&コプチェフ(民警コンビ)主にseason 2

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脱獄囚であるキレネンコとプーチンを追う、民警コンビ。腕利き狙撃手のボリス(左)と名ドライバーのコプチェフ(右)であるが、キレネンコ相手に苦戦を強いられる。マシンガン、ロケットランチャー、装甲車などで果敢に攻撃を仕掛けるも、必ずキレネンコに返り討ちにされてしまう。

 

 

キレネンコ&プーチンの対比、関係性が生む魅力

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キャラの造形について。キレネンコが耳に安全ピンをつけていてスニーカーを好んで履き黒目が艶消しで魚のように無表情であるのに対し、プーチンは耳を結びサンダルばきで黒目はツヤツヤ輝き頬には赤みがさしている。得体の知れないキレネンコと、いかにも朗らかで上機嫌そうなプーチンの組み合わせは非常にバランスが良い。

二羽の関係性も、ベタベタせずあっさりしているのが良い。キレネンコの方は、なにしろスニーカー以外のことにほぼ興味がないのでプーチンのことも基本空気扱いなのだが、監獄では一緒に卓球やビリヤードに興じたり、逃避行をするうちにプーチンに車の運転や改造を任せるようになったり、プーチンが突然リズムに乗りだして荒っぽい運転をしても気にしていなかったりと「ある程度気を許してはいるのかな」と思わせるところが良い。

プーチンは純粋にマイペースなキレネンコのことを気に入っているようで、アイツは強いから一緒に居たら安全そうとかギャンブルも強くて金を貯めているから気に入られようとかいう打算的な考えが一切なく(むしろ彼と一緒に居ることで危険な目に遭うことが多いにも関わらず)、ごく自然に一緒に居る。まぁ、兵器などのトラップがある場所ではちゃっかりキレネンコを盾にしてはいるのだが。プーチンは手先も器用だし機転もきくし人好きのする性格だし、塀の外でも全然ひとりで生きていけるだろうに「オレたち友達だろー!?」とウェットな愁嘆場を演じることもなく当然のようにキレネンコと一緒に居て、そこが良い。というか、キレネンコが新作のスニーカーを買うために壁を壊して脱獄したときだって彼について行かず留まっておれば2、3日中には刑期を終えて自由の身になれるタイミングだったのである。そこでキレネンコにフツーについて行ってしまうところが良いな、と感じた。

 

つづく