buried alive (生き埋め日記)

日々の生き延び・魂の暴れを内省的にメモる。twitter→@khufuou2

好きなSCP財団の報告書(日本支部)

・SCP-013-JP 「ホームビデオの親戚」

SCP-013-JP - SCP財団

家族団欒の様子を記録したホームビデオ(時代を感じる言葉です)の中に出現する、おじいさんのお面をかぶった人型実体に関する報告書。この実体が映り込む映像を見せられた一家は最初こんな人知らない、撮影時こんな人は居なかったと主張しますが、最後まで見終わると一転してこの人は家族ぐるみで仲良くしている親戚なのでホームビデオに映っていても不思議はないと言いだします。全体的にふんわりと不思議な雰囲気を醸し出す作品ですが、最後の補遺の文章を読んだ途端急に背筋が寒くなる落差が良いです。何通りか解釈ができる終わり方だと思います。

 

 

・SCP-1195-JP 「冤罪被害者」

SCP-1195-JP - SCP財団

あるアパートの一室に出現した、天井にはりつく不気味な女性っぽい人型実体についての報告書。そんなの怖いに決まってるよという正統派和風ホラーの趣きある作品ですが、読み進めると別のところに違和感が生じ、読み始めたときには予想できなかった不安と怖さに支配されるのが気持ちいいです。

 

 

・SCP-1283-JP 「踏切のむこう」

SCP-1283-JP - SCP財団

最初に予想していた読後感を見事にひっくり返される報告書。

 

 

・SCP-1302-JP 「廻る。」

SCP-1302-JP - SCP財団

非常にゆっくりと回転する不穏な観覧車についての報告書。各ゴンドラに閉じ込められている人たちの身の上が謎めいていて気になるのと、過去のレポートからゴンドラが地上に着いて扉が開放された時とんでもないことが起きるんだろうなと想像がかきたてられます。そっけない報告書形式のフォーマットが不穏な雰囲気を引き立てている作品です。余談ですがこの作品を読んで“Dies Iræ”(怒りの日)というグレゴリオ聖歌およびクラシック音楽のことを調べるきっかけができました。

 

 

・SCP-1410-JP 「押入れの恐怖」

SCP-1410-JP - SCP財団

とある和室の押入れに入ると何者かの気配を感じるというこれまた正統派和風ホラーといった感じの報告書ですが、臨場感あふれる実験記録と、最後のインタビューで読者の思い込みをうまく利用した仕掛けが施されていてなるほど~と思わされます。

 

 

 

こうしてみると自分はやっぱり怖い作品が好きな傾向があります。ほのぼの系、ギャグ系、難解系、ファンタジー系など色んなテイストの作品が集まっているので色々探すのも楽しいと思います。今回挙げたものには無いですが、凝った仕掛けやびっくりするような画像(時間経過で画像や文が動いたり変化したりなど)が施されている作品もあるので、怖がりの人は情報検索しつつ慎重に閲覧するといいです