buried alive (生き埋め日記)

日々の生き延び・魂の暴れを内省的にメモる。twitter→@khufuou2

町田康の音楽ライブ@アピア40 学芸大学駅 2019.08.02

町田康率いるバンド『汝、我が民に非ズ』のライブを観に、学芸大学駅近くにあるアピア40 というライブハウスへ行った。

 

町田康を敬愛してやまない私は、ライブに行きはじめた最初の頃こそ緊張でぶっ倒れそうになりながら「演奏も町田さんのトークも全て漏らさず記憶に焼きつけるんや!!」という意気込みであったが、さすがに何回かライブに行くにつれ慣れてしまい大分リラックスした状態で臨めるようになった。つってもやはり少しは緊張しますが。

わりと小さなハコで客席には椅子がたくさん並べてあったが、私は踊りながら立ち見するのが好きなので(座っていると楽だけど踊りにくい)、後ろのバーカウンターのあたりに居た。

1stアルバム、2ndアルバムの曲、新曲と色々演ってた。MCで「狂人と正気の人との境界ってなんでしょうね。けっきょく多数派か少数派かによって決められるものに過ぎないんですかね」と語った後に、INU時代の『気い狂て』を演った流れには興奮した。中島らもの本『バンド・オブ・ザ・ナイト』の朗読が聴けたのも意外な喜びだった。町田さんは先日大阪で中島らもの追悼ライブに出演したそうなので、それに関連しているのだろう。町田さんの朗読とメンバーの抑制された演奏の音色が絶妙に絡み合っていて、すごく高揚感を覚えた。あと、中島らもの物真似してた。私が特別気に入っている『あの日の豚にチャーハンやれよ』も久々に聴けて嬉しかった。歌詞が好きなんですよね。ふざけたツケがどんどんくる〜、っていうフレーズ。人生のふざけたツケが今になってどんどん来ている我が身に突き刺さります。はい。

MCでどんな話してたかなぁ。「ぼくは狂人だから自分の意志の力だけで禁酒を達成できた」みたいな話はしてました。いま文芸誌に連載してる、禁酒をテーマにした小説の単行本が近い将来に刊行されるそうです。楽しみです。そのほか、「夏の暑い時期にはだらしのない薄着姿になってゴミ出しぐらいならそのまま外に出ちゃう。そういや昔マンションに住んでた頃、油断して乳がスケスケのだらしない部屋着でゴミ出しにでてきた近所の奥さんと出くわして、めっちゃキャーとか言われて被害者面された。俺はあえて厳粛な顔をつくってスルーしようとしてたのに」という笑い話をしてた。その他、俺は火か水かで言ったら水派(これは以前のライブでもちょっと聞いたことある)、とか。そうそう、町田さんが楽曲の中でトライアングルの演奏を披露してたのも特記しておくべきでしょう。町田さんがトーク中にちょっと戯れに歌謡曲を口ずさむと即座にメンバーが楽器で演奏をつけるところとか、細かい空気感や言葉のやりとりとか、終始息の合った様子が微笑ましかった。

 

終演後にCDなどグッズ類の販売会&サイン会がひらかれたので、CD買ってサインもらった。折角なので、きょうもかっこよかったです!と伝えた。どーもどーも、と応じながら私の顔をみて「あ」と気づいたみたいで「どうも、長野から。きょうは友達は?」と気さくに声をかけてくれた。握手にも応じてくれて「気をつけて帰って」と微笑みながら言われたのでめっちゃ嬉しかった。町田康のイベントに参加する人は東京都内の人が多そうだから、都内だけじゃなく田舎にも遍くあなたの影響は及んでいますよ!!としらせたい気持ちがあって、それでサインをもらうたびに「長野から来ました」とアピールしていたので覚えられたんだと思う。なんかちょっと我ながらアホみたいだけど、嬉しいのでよしとする。

9月、10月もあちこちでライブするらしい。精力的なことである。

 

余談

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初台にあるフヅクエというカフェに行った。蔵書のラインナップがよくて、興奮してしまった。読書に没頭したい人はぜひ行ってみてほしい。

 

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いつか読破したい本

 

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中目黒のピーナッツカフェ

 

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殺伐とした新宿駅のオアシス、カフェ・アマティ