buried alive (生き埋め日記)

日々の生き延び・魂の暴れを内省的にメモる。twitter→@khufuou2

読書記録●『医療短編小説集』平凡社

「ときには本屋や図書館でまったく知らない本を何気なく手に取って読むことが大事な気がする」という言葉を聞いて、ほんとうにそうだなと思った。この『医療短編小説集』は大学附属病院の図書室でふと目についたので借りてきたものだ。いまや本を自分で読む…

わからないことが多い

けっこう前に、若者が自殺希望者掲示板で知り合った相手に殺されたみたいな事件が報道されていたような気がする。他殺か自殺かの違いはあれど死にたい人が死ねたのは結果として良かったねと思ったのだが、けしからん事件だとして多くの人が深刻な感じで論じ…

好きなSCP財団の報告書(日本支部)

・SCP-013-JP 「ホームビデオの親戚」 SCP-013-JP - SCP財団 家族団欒の様子を記録したホームビデオ(時代を感じる言葉です)の中に出現する、おじいさんのお面をかぶった人型実体に関する報告書。この実体が映り込む映像を見せられた一家は最初こんな人知ら…

好きなSCP財団の報告書(本家)

SCP財団は色んな人が設定を共有して執筆している怪奇創作サイトです。Secure(確保)Contain(収容)Protect(保護)の頭文字をとってSCPとされています。特別好きな作品をメモしようと思います。本家とわざわざ書いたのは、SCP財団は英語圏以外の国にも日本…

疑問

昨日読んでのめり込めた本のページをめくってみると既に厭わしい。前に気分良く過ごせた休日の行動をなぞってみてももはや快くない。これさえすれば・これさえあれば間違いなく気が晴れるというものが欲しくてしかたないが、それってもう非合法の強い薬物し…

本と本の繋がり

いま読んでいる本のことをだらだら書く。 サンデルの『実力も運のうち』を読んでいて、ああ前借りたグレーバーの『ブルシット・ジョブ』をもう一度ちゃんと読みたいなぁと思った。『実力も運のうち』では職業に貴賎なしという綺麗事が言われるものの実際には…

(補足・質疑応答など)2018年9月町田康の講演

直近に投稿した3つの記事についてだが、2018年9月にあった町田康の講演のことは当時もブログに書こうとした形跡がある。っていうか、途中まで書いて力尽きている。久しぶりに自分で読み返したが、ひとつの出来事をタイミングを大きくずらして記述すると同じ…

(おわり)20180922 町田康の講演「文学の面白さ」@NHK文化センターさいたまアリーナ教室

これが最後の話題である。繰り返すが、町田の流暢なトークを聴きながら必死に書き取った乱雑なメモと頼りない記憶をもとに書いているので多少の解釈違い、聞き間違い、思い違いは海容願いたい。 4. 古典のテーマにどう取り組むか・犬とか猫の語り口 ...町田…

(つづき)20180922 町田康の講演「文学の面白さ」@NHK文化センターさいたまアリーナ教室

2. なぜ書くことが怖かったか …偉大な作家の素晴らしい小説を読んでしまうと「文章は貴いものだ、自分なんぞが下手な文を書いては畏れ多い」 という感じが出てくると言っていた。良い文章をよく読み込むということは文章が語る言葉に「耳をすます」ことであ…

20180922 町田康の講演「文学の面白さ」@NHK文化センターさいたまアリーナ教室

部屋を片付けていたら表題の講演を聴いた時のメモが出てきたので、当時を思い出しつつここに記す。うろ覚えや聞き違いや解釈違いなどあるかもしれないが、怒らないでほしい。 さいたまスーパーアリーナに来たのは初めてだったが、とても大きな建物だった。有…

『英語教師 夏目漱石』を読み、わたしの英語教師たちを思う

2021年5月、『英語教師 夏目漱石』という本を読んだ。夏目漱石が若い頃にどんな風にして英語を学び英語教師となり、生徒にどのような指導をしていたか、現代日本の英語教育を良いものにしていくために彼の知見が活かせるのではないかといったことが調査され…

2021年05月01日、雨と風

飼い犬のタローを動物病院へ連れて行った。ずいぶん混み合っていて、1時間ほど待ち時間があったので近くの松本城へ散策に行った。前日のローカルニュースで松本城おもてなし隊の甲冑を着た人が「感染症への警戒のため訪れる人が少なく仕方ないのだがさびしい…

切れたネックレス

何年も前だが、母から千切れたネックレスと千切れたブレスレットを譲り受けた。18Kだ。修理して使えばいいと言われた。面倒くさくてずっと引き出しの奥にしまってあったのだが、なんとなく存在を思い出したので駅前のジュエリーショップに持ち込んだ。ネック…

疲弊

なんか疲れていてなにも興味が持てなくなっているのだが、「インターネットのやり過ぎか?」という疑いがある インターネットのやり過ぎで精神が疲れて、精神が疲れると意欲や好奇心も低下するからそれで何事にも興味が湧きづらくなっているということのよう…

読書記録 『依存症のすべて やめられない気持ちはどこから来る?』廣中直行 著

廣中直行という医学博士が著した『依存症のすべて やめられない気持ちはどこから来る?』という本を読んだ。 依存症のすべて 「やめられない気持ち」はどこから来る? (こころライブラリー) 作者:廣中 直行 発売日: 2013/09/20 メディア: 単行本(ソフトカバ…

読書記録 『快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか』デイヴィッド・リンデン著

せっかく読書をしても内容を忘れるので何らかの方法で読書記録をつけて読み返したほうがいいとは思っているが、自分にぴったりした方法にまだ行き着いていない。主に、感想を書きっぱなしで結局ほぼ読み返さない・いったん書くとなると力み返って長文を書い…

夜にしか読めない本

バリー・ユアグローの『一人の男が飛行機から飛び降りる』を読んでいる。 夜に寝る直前、メラトニンを服用したあとの朦朧とした頭で読むと特に最高だ。149も話があるので、好きな話もあれば退屈な話もある。その緩急が心地よい。人は好きなお話だけで生きて…

こんにちはムルソーさん

カミュが書いた『異邦人』の主人公ムルソーが好きだ。『異邦人』は、高校生の頃教室の空きロッカーに放置されていたのを拾って何気無く読んだのだがあっという間に魅了され、持ち主不明のその本を自分のものにしてしまった。ムルソーは訳の分からない行動を…

macabre

昔から何回も見るお馴染みの悪夢がある。見ている最中は「ああ、また例の悪夢か」と思うのだが、目覚めると内容を全く覚えていない。それが不気味さにいっそう拍車をかけている。 團伊玖磨(ぞうさんという童謡を作ったことで知られる)は発熱する直前、決ま…

名前の読めない友達

何年か気にかけている女性がいる。なぜか気になる。人と交流する動機なんてそれで十分だ。Twitterで互いの投稿を見て、たまにコメントをやりとりする。私が彼女の存在を知った時、彼女は関西に住んでいた。働いたり、人間関係に倦んだり、親の無理解に悩んだ…

尖った形の

共感、いちばん要らぬ概念。 特に旅に出るわけでもないのに立ち寄る空港ってワクワクするねとか、雨の匂いってあるよねとか、そういう陳腐な詩情をありがたがる世界線で生きてない。 自分へ。これから気持ちがひよりそうになったら、是非ともこの自分が書い…

鼻ピアスは私にとって自由と能動性の象徴であった

セプタム(鼻中隔)とノストリル(小鼻)にピアスをつけていると、何故そんなところにピアスをつけようと思ったのか?と問われる事が多い。その度に深く考えず「カッコいいと思って」「なんとなくノリで」みたいに答えてきたのだが、私の鼻ピアスへの憧れは…

〽︎死んだはずだよお父さん

前に書いた日記と内容が被るが、気にせずにまた書く。 最近またちょいちょい亡父の夢を見る。亡父が出てくる時の夢はだいたい決まっていて、沖縄の実家が舞台である。他の家族もいる。で、病気である(父の死因は病気。入院→自宅療養中にトイレで倒れて病院…

他人の詩にときおり打ちのめされている

K君は凄い警句や詩を何気ない会話の流れでごく自然に吐くので敵わないなと思う。互いに住む街の駅前の話になり、 「駅前に大きな精神病院があって、そこの入り口に早朝から列ができていて、みんな喫煙しています。その道の排水口は吸殻だらけです。物心つい…

もう一度見たい夢

・砂漠の砂になって3000年過ごす夢 ・何もない部屋の中で球体、四角錐、立方体、円錐…と絶えず変形し続ける夢 ・夜の世界で、惑星がどんどん近づいてくる夢 ・宇宙エスカレーターをひたすら歩く夢 ・空気のプールを泳ぐ夢 ・巨大な氷の橋を見上げつつ、ウサ…

ダンスフロアで棒立ち

友達のNぼんの話をしようと思う。 Nぼんと最初に会ったのは、大好きな作家が開いた読書会だった。海沿いの小さなカフェが会場だった。受付は始まっていたが、開始まではだいぶ時間がある。春の暖かい日で、暑がりなうえにあがり症の私は汗をだらだら流しなが…

ウサビッチ(アニメ)の良さを熱く語る②

season1,2について。ネタバレあり。 season1 二羽の監獄生活 舞台は旧ソ連の監獄。元マフィアの死刑囚キレネンコと、かなり理不尽な理由で懲役刑を食らったプーチンの暮らしぶりが描かれるが、重苦しさや悲愴感は微塵も無くひたすらコミカルなドタバタ劇が続…

ウサビッチ(アニメ)の良さを熱く語る①

ネタバレしまくりです。 season0を通販の中古で買ったらレンタル落ち品で、ツタヤとかで借りパクしたみたいになってしまっているがちゃんと買ったものです! 2006年から2015年にかけて断続的に発表されている日本のアニメ作品である。 登場する主要キャラク…

父の教育と、与えられた本

一度、2014年に書いて下書きに戻したり出したりしていた記事の再掲である。 ・快楽殺人の心理ーFBI心理分析官のノートより(著 ロバート・K・レスラー他) ・マインドコントロールの恐怖(著 スティーブン・ハッサン) 以上二冊が、私が小学生高学年の頃に父か…

言葉に殺され、言葉に救われる日々

好きな言葉とそれに対するコメントを並べていく。 ・天は自ら助くる者を助く 自分で工夫を凝らし熱心に物ごとに取り組んでいると不思議と周りの人がサポートしてくれたり状況が自分に都合よく運ぶことが多い、というのが個人的な実感である。逆に、心身が弱…