「人んちの本棚が見たい」その④
人んちの本棚を見せてもらって私が個人的に楽しくなる企画、第4回目です。
今回ご紹介するのはルルイエさん
(@Rlyea )です。
以下ルルイエさんのコメントはカギカッコ、地の文が私の感想です。
よろしくお願いします。
ルルイエさんですが、ルルイエという単語はクトゥルフ神話
(邪神が跳梁跋扈し人間を翻弄しまくるという架空の暗黒神話で、ラヴクラフトやダーレスをはじめとするパルプ・マガジンの作家仲間達が中心になって創作を行い、その神話体系をつくりあげた)
に出てくる架空の地名なので
クトゥルフ神話をはじめとする妖しげな物語群・芸術・文化などに詳しい方なのでは!?と期待してフォローしたという経緯があります。おまじない研究家でもいらっしゃるし。
写真いきます
馬やメロンなどの置きものが飾ってあってファンシーですね☆本取り出しにくくないすかコレ。ガサツな私が真似したらなぎ倒してめちゃくちゃにしそうです。
ルルイエさんの本棚ということで、ラヴクラフト全集や魔導書がないか、つい拡大して探してしまいますね。
「フフフ、どっちもありますね笑」
パッと目についたのがおまじないの本、タロットの本、ヘンリー・ダーガーの本、ナボコフ(有名な『ロリータ』の作者です!)の短編集と、それらに混じった料理の本たち。妖しげかつポップな雰囲気を醸し出しています。
「写真集、画集などの大型本が多いので大きめの本棚を使っています。 」
金子國義さんの画が特にお好きなんですね。
「中身は90年代トレヴィル系、ガーリーカルチャーを中心に、好きな作家を執拗に集めるスタイルです。
小説は読み返さないので、本当に好きなものだけ残してます。」
私はけっこう色んな小説を繰り返し読むたちで、めっちゃ好き・まあ好き・普通・たまになら読みたいかも・合わなくてムカつくけどたまに無性に読みたくなる…という各ランクの本を網羅しておきたいタイプなので、持つ本は厳選してます!ってスタイルには興味と憧れがあります。
「本棚は頭の中とほぼイコールだと考えているんですが、数年前と比較して、実用書の割合が増えました。大人になったってことでしょうか…。」
そうですねえ。しみじみ。
これから本棚の中身がどのように変化していくのかも、また楽しみですね。
ルルイエさんありがとうございました。
今回は以上です。
「人んちの本棚が見たい」その③
人んちの本棚を見せていただく企画、
第3回目です。
今回紹介するのはふて寝さん(@yokonisitekure )です。
よろしくお願いします。
カギカッコはふて寝さんのコメント、
地の文は私の感想です。
では写真いきましょう
どーん
おお!?なんか整然としていてカッコいいぞ!!
本棚に入りきらない本たちはボックスに入れて、ネームプレートに内容物が書いてあるんですかね。すごくシステマティック…
「書店員としてアルバイトをしていたときに印象に残っている言葉が二つある。
『書棚の隙間は書店員の恥』
『乱れた書棚は著者への侮辱』
とてもかっこよかったので、自宅の本棚でも守るようにしている。
このワンルームに引っ越しを決めた理由は壁に備え付けられた棚だった。絶対本棚にしよう、これでモテを獲得していこう、と画策していたが、そもそも女子をこの部屋に呼ぶことがないということに気づくまで半年かかった。
引っ越しの際に死ぬほど本が多くて、もうブックオフに全部引き取ってもらってそのあと死のうかと思ったのを辛うじて耐えて作り上げたこの本棚は、誰に褒められるわけでもなくただ俺の欲望を一手に背負ってくれている。
高校時代からバイトをするようになって、本への物欲を抑えきれなくなった。個人で管理できる許容範囲を超えてきているので本棚には
“人に薦められるお気に入り”
だけを入れるようにした。
二段目は特に大好きなものを集めているので、最近は酔うともっぱらこの棚を観てニヤニヤしている。悩みは本棚の上のホコリを上手に取れないこと。何かいいアイディアお持ちの方、教えてください。」
すごいぜ!熱いぜ!ふて寝さん!!!
思わず聴き入ってしまいました。
書店員の経験がおありとのこと。
本への情熱や思い入れは相当なものがありますね。
この本棚を眺めながらお酒のんだりくつろいだりするの、相当愉しいでしょうね。
乱れた書棚は著者への侮辱か…
いや〜耳が痛いですね。
今確認したところ私の本棚では太宰治が逆立ちし、ドストエフスキーが横倒しになっていました。
私の本棚もそのうちブログに載せようと思うので見てやってください。
備えつけの棚を見て本棚にしよう!と引越し先の部屋を決めたエピソードも惹かれます。
みんなが直面するスペースの問題に関しては、人に薦められるぐらいお気に入りの本を厳選して並べることで対処しているのですね。ますます本のラインナップに興味が湧いてきます。本談義に花を咲かせたいです。ホコリ問題は、どうしましょうね…踏み台や脚立に上ってハンディモップでスーッてやるぐらいしか思いつきませんでした。すみません。
「本棚はわかりやすく趣味を反映できるから人間の中身をみるために最適なツールだと思う。
今回のこの企画で少しでも愉快な人に写っていれば良いなと思いながら。
あとモテたい。身に余るほどモテたい。」
……ふて寝さん、モテたい気持ちはすごく分かりましたが、なにぶんこのブログは知名度が低いのでブライトなプリティーリトルガールの目にとまる確率は低いと思われます!残念!でも協力してくれてありがとね!!!
あなたの本への情熱しかと受け止めました!!!!
ふて寝さんありがとうございました。ではまた次回。
「人んちの本棚が見たい」その②
わたくしの単純な好奇心から人んちの本棚を見せていただく企画、第二弾です。
二人目の方は、らんちゃんさんです。
その①に同じく、らんちゃんさんのコメントはカギカッコ、私の感想は地の文です。よろしくお願いします。
第一弾で紹介した方がまさかの本棚がない、という衝撃の幕開けでしたが
今回はなんと棚があります。
廃墟の雑誌、伊豆の特集誌、顔だし看板大全、地球の歩き方、終末観光、中国の遊園地図鑑など、気になる雑誌が色々ありますね。
お出かけ好きとお見受けしました。
それも、ライトな観光地をそつなくおさえる感じの旅行じゃなくて、自分のお気に入りの場所やテーマを追求するディープな旅行が得意とみた。
普段どんなお出かけをするのか気になりますね。
ほうほう。この接写してくれたのが特にお気に入りなのかな?星新一は私も好きです。自分が持ってるのと同じ作者の本を人が持ってるとなんかテンション上がります。
「ちょっと前に、断捨離する!!と大胆に本棚の整理をして、それでも残った本たち。
改めて客観的に見て、つくづく私はモテない女やなと思った次第です…」
モテという概念なんてクソ食らえですよ!気の合う人と充実した人間関係を築けたらオールオッケーです。
断捨離を生き残った精鋭たちが本棚に並んでいるのだと思うと、改めてそのラインナップに興味がわきます。
私は読んだことないのですが、女性心理の洞察と表現に長けた作家たちというイメージがありますね。
「星新一さんの本、実は過去全て断捨離したのですが、プレミアムカバー版が出たのでまた買い直したんです…笑」
処分した本を買い直すの、メッチャわかります!
本をしまうスペースの問題と、どの本を手元に残すかという葛藤。本への愛着と整理せねばという義務感のせめぎ合い。読書家にとって永遠のテーマですね…。
らんちゃんさん、ありがとうございました。
「人んちの本棚が見たい」その①
「人んちの本棚が見てみたい」というごく個人的な欲求により、ツイッターで有志者をつのり本棚を見せていただく、という企画をすることにしました。
一人目の方は、こまんたれ部さんです。
こまんたれ部さんのコメントはカギカッコ、僭越ながら私の感想を地の文で合いの手として入れさせていただきます。
よろしくお願いします。
では、早速写真を…
わぁ!いきなりワイルド!
「いま本棚がなくてこんな感じなのですが」
まさかの、本棚が無いという展開です
しかしながらまぁ私の意図としては
本棚っつうか人の蔵書、どんな本を集めてどんなふうに保管して読んでるのかを知りたいって感じなので本棚がなくても本があれば全然OKです。
心配ご無用です。
町田康ファンの私の目には『ホサナ』が最初に飛び込んできましたよ。
こだまさんの『塩で揉む』もありますね。最近評判の本にぬかりなくアンテナをはっている様がうかがえます。
「引っ越す前は机の両側に本棚があったんですが、ハの字型に傾いてしまって
なんだか面倒になって…。
引っ越し先では段ボールに詰めたままになってた本を、取り出しては読んで売るスタイルで新しく買った本も気に入ったのや読んでないの以外はすぐ売るようにしました。
そしたら本にあまり愛着がわかなくなってしまって、積ん読も大事なんだなぁと思いました。
背表紙見るだけで、少しは内容のことを思い出しますし。」
紙の本は買ったぶんだけどんどん嵩張っていきますから、限られた居住空間においていかに本を置くスペースを捻出するかが読書家にとっては課題となるわけですが、こま部さんは読んだらどんどん処分していくスタイルをとっているわけですね。
積ん読の効用と本への愛着については共感します。読書する上でけっこう重要な要素ですよね。でも本を捨てずにいると居住スペースが圧迫されるし…この辺の兼ね合いは難しい問題です。
井上陽水の音楽CDが…音楽CDも本と一緒に保管するスタイルですね。
「この、枕もとに積んでいる一群が一番よく読むやつです。」
よく読む本を枕元に置くやつ、私もよくやります。手が届くところに置いておきたくなるんですよね。
今回は以上です。
程よい乱雑さが(失礼)個人的に親近感湧きました。
こまんたれ部さんありがとうございました。
あと4〜5回ほどこの企画やります。
併せて、「わたしの本棚も見せていいよ」って奇特な方がいましたら声かけてください。いつでも待ってます。
人に会えたので良かった
ずっと会いたかった友達2人に会ってきた。
いつ死ぬかわからないので、会いたい人にはどんどん会っていこうと思う。
思い出深い日になりそうだから後で自分で読み返して楽しめるように上手に文章にまとめたいと思ったけど、なんか気持ちが上滑りする感じでうまくいかなかった。仕方ない。
ドキドキしながら新宿駅の構内で待ち合わせをして、写真では知っていたけど綺麗で涼しい風みたいな女性(Pちゃんと呼ぶ)が笑顔で目の前にいてどぎまぎしてしまった。ロッカーがほぼ埋まっているので空いているロッカーを探して、
最近のロッカーは埋まり状況とかが電光案内板で見れるし、Suicaを使えるしハイテクですごいなぁと思った。
都会の電車はめちゃくちゃ混んでいてぎゅうぎゅうで、私が住む田舎ではこんな事ないから面白くてテンション上がってしまった。私なんかは非日常のアトラクション気分で済むけど、毎日通勤通学でこんな電車に乗る人はほんとに大変だな。
田舎住まいだから都会の駅の名前見るだけでいちいちテンション上がるー、なんて言って笑った。Pちゃんは私も地方暮らしだったからその感覚わかります、と同意してくれた。
歩きながら色々話した。
インドカレーたべて、庭園を見て(ドクダミの花がいっぱい咲いていた、Pちゃんは落ちていたツツジの花を拾って彼氏に見せるのだと言ってカバンにしまった。緑のもみじが日差しに透ける感じが綺麗で好きだと言っていた)、
寄生虫館に行った。
Pちゃんは今までの経歴上寄生虫のことをよく知っていて、横で解説をしてもらいながら観たので興味深く見学することができた。結構衝撃だった。
生肉は絶対食べるまいと心に誓った。
疲れたのでスタバにいって、店内は満席だったから外の植え込みのへりに腰掛けてよもやま話をした。
学生時代の研究のこととか、カバンに普段何いれてるかとか。
すごく心安らぐ時間だった。
都庁の展望室から見た景色が綺麗だった。夕日がまぶしいねといって笑った。
夜はKくんと合流して3人でビールを飲んだ。
花をもらった。ふたりが付き合うきっかけを作ってくれたから、仲人してくれたお礼だという。なんかおもしろかった。そして、ありがたい。
今回は特急列車のきっぷに都区内有効と書かれていたら一度改札を出なくても都区内の駅になら行っていいということ、
新宿駅は南口とか東口とかいっぱい出口があるけど田舎の小さい駅と違って
目的地によっては出口を間違えたら方向を修正するのが大変だということ、
改札の中のロッカーに預けた荷物をとって出たい場合は駅員さんにいって入場券をもらえばいいことなどを学んだ。
なんか駅のことばっかり言ってるな。
人生2回目のシーシャに行ったら久々すぎて吸い方を忘れていて、知ったかぶりで半端に吸ってたら、肺いっぱい吸い込んで吐き出さないとどんどん内部に煙がたまってきて苦しくなる状態になりますよと店の人に教えられた。道理で頭がボーッとするわけだ。危ないところだった。
迷いながらたどり着いたホテル。狭いが寝るだけなので充分だ。
居心地わりと良かったのでまた利用するかもしれない。
でも一度はカプセルホテルにも泊まってみたい。
Pちゃんからもらったお土産。
今回行ったところと全く関係ない駅弁。
東京に行くと絶対買ってしまうお土産。
私は一度気にいると何度でもそれを選んでしまう、保守的なところがある。
花をありがたく飾らせていただく。
都会とのギャップよ
マリさんの「ばかげた夢」に寄せて
5月6日の文学フリマ(文芸作品の展示即売会)で
僕の天使マリさんが出した本を戴いた。
タイトルは「ばかげた夢」。
マリさんと私は、お互いのTwitterやブログの投稿をいいなあ、と思っていたことがきっかけで交流がある。
今回マリさんが本を出すと聞いて、
遠方なので頼み込んで一冊送ってもらった。
自宅のポストに投函される音を聞くやいなや玄関に駆けつけ、封筒をあけるのももどかしくページをめくり一気に読んでしまった。
それぐらい繊細で惹きつけられる文章だった。
文章がひとの情緒にもたらす効果について考えずにはいられない。
恋とコーヒーとネオン…夜更けの喫茶店を舞台にした、男性客とウェイトレスをめぐる出来事を双方の視点から鮮烈に描いている。
五感を通じて感情が揺さぶられるような、活き活きとした文体だ。
(番外編 たまらなくなるもの)
「自分にとっての◯◯なもの」をガーッと列挙していくのは、やる方もみる方もある種のカタルシスが得られる行為だと思う。
自分にとってのたまらなくなるものはなんじゃろな、と空想して愉しかったですよ。
ドリーマー・ドリーマー…ライターの女性である書き手が、姪とテーマパークで遊ぶという出来事を通して
自身の大切な思い出や文章というものへの想いを述懐する。
生活上のなんてことのない出来事にも、自身の言葉や感情を触発するものどもは其処彼処にひそんでいる。
日々のしんどい雑事をやり過ごすべく意図的に死んだ状態にさせていた心の中の柔らかい部分に血が通い、自分にもこういう思い出がある、文章にしたい…という文章欲?が触発されるような一篇だった。
読み終わったじぶんは滂沱たる涙を流し、おのれもまた言葉に絆されて、
言葉にまみれて生きていくのだなあ死んでいくのだなあ、と思いましたよ。
積み上げてきたものをこわす
phaという人の本を読んでいて印象的だったエピソード。
羽生善治さんの将棋の何がすごいかというと、初めからひとつひとつ積み重ねてきた作戦を「あ、これはダメかもな」と思った時点ですべて切り捨て、
全く新しい一手を打つことが出来るところだと。
将棋のなかの話だけではない。
普通の人間の心理として、
過去に自分がコツコツ積み重ねてきたことは容易に否定できないものらしい。
なので、大抵の人は「これまでやってきた事はダメなんじゃないか、もっと新規なやり方のほうが活路を見出せるのでは…」という考えが頭をよぎっても、
今までやってきたことを無駄だと認めたくない心理が働き、
今までのやり方を惰性で続けがちである。
そんな中で、自分が今まで積み上げてきたものをバッサリ切り捨てて新しい道へと踏み出せる人は強い。
そういう話だった。
そうありたいものだ。
人間関係について考えていた。
周りの人間すべて好き嫌いのどちらかにハッキリ分けられて、それで付き合う・付き合わないってふるいわけられたら楽なのかもしれないけど、
人間への好悪の情ってもっと曖昧でグレーな感じじゃないですか。深遠ですね。
なんとなく心がざわざわ
去年の終わり頃から連絡が取れなくなった人のことをなんとなく考えていた。
大学生の男の子で、ツイッターやラインで話したことがある。
電話で話したこともある。
ツイッターやラインで話しかけても反応がなくなり、投稿も更新されなくなった。その子のアカウント名で検索してみると、他の親しかった人たちも同じくらいの時期から連絡が取れてないみたいで「どうしたんだろう。大丈夫かな」
と話していた。
アカウントが削除されることはなく、アイコンの写真がたまに変わったりしているからとりあえず生きていて無事なのだ…と思いたい。いつかまた言葉が交わすことができれば良いのだが。
メレンゲパイを夫がつくった。
わたしはいつもこれが食べてみたい、と夫を焚きつける役回りだ。
ほんとはレモンメレンゲパイのレシピだったのだけど、スーパーで国産のレモンが売ってなかったから、デコポンと卓上レモンの果汁で代用した(外国産のレモンの皮を食べるのは抵抗がある。防腐剤、防カビ剤などの影響を考えてしまって)。デコポンメレンゲパイ。
友達にみせて自慢。
お菓子作りと実験は似ているね、という話をした。
いっしょに文章を書こうねというお誘いと、本を書いたので送りますという連絡。嬉しい。
英日翻訳の課題を解いた。
最初何言ってんだ?という英文が、
ああこういうことを言いたいんだ、と閃いた時は嬉しい。
どう書いたら自然で分かりやすい文を組み立てられるか考えているのが楽しい。
あした答案用紙に清書して投函する。
犬猫と暮らすこと
NHKラジオで犬猫との暮らしをテーマにした放送があって、町田康も出演するというので聴いた。ほかに室井滋、坂本美雨、愛護活動をされている方などが出演していた。
ほんとは昼寝をしていてスルーしそうだったのだが、友人が「聴いてる?」とLINEをくれたので
気が向いて、スマホのラジオアプリを急遽ダウンロードしてチャンネルを合わせた(ほんとうに便利な世の中になりましたね)。
内容は犬猫と暮らす日々のよろこびのほか、介護や看取りの問題、捨てられるペットの保護問題など重いテーマも取り扱っていた。
最初は気軽に紅茶とタバコを呑み呑み
なかなか難しいテーマでござあすな、
坂本美雨は飼い猫と結婚式を挙げたらしい、なんかすごいねー
犬猫好きにもいろんな人がいるよねー
などと友人とメッセージをかわしつつ聴いていたのだが聴いているうちに色々考え込んでしまった。
わたしは動物と暮らすなら楽しい思いをさせてやるのが最低限必要だろうなと思っていて、ひとりで生きていても度々落ち込んで死にたくなるような人間が動物と暮らすなんておこがましいのではないかという葛藤がある。
動物に癒してもらおう、動物から利益を享受しよう、じぶんのケアをしてもらおうというのはなんか人間の身勝手という感じがして抵抗がある。
と思っていたら、結びの言葉で町田氏が
「動物から与えられっぱなしじゃなくて、楽しませてもらったり癒してもらったりしたら人間も動物を楽しませたり癒したりすること。ギブアンドテイクです」と述べており、難しいことは置いといてギブアンドテイクの精神で犬と暮らそうと思いました。
町田氏はほかに「たとえば南極物語とか、動物が人間の犠牲になって死ぬ話はたくさんあるが、人間が動物の犠牲になって死ぬ話は聞いたことがない。そういう話があってもいいと思う」的なコメントもしていて、創作者らしい見解だなと思った。
最近は生きてない
犬とチャーハンのすきまの「頭のなかの青い海」という歌が好きだ
頭の中には青い海が広がっていて、
水面はきらめき、木の葉はそよぎ
いたるところに光満ち溢れ
風は生暖かく
完全な正しさに完全に赦されてみたいな
ビジョン。
頭の中にある風景を大事に抱きしめて
索莫たる日々。
詩が蔑称・嘲りの対象となってしまったのはいつからの風潮。
ぬいぐるみを抱いて寝ないと足が痺れるようになってしまったのは。
バンザイした腕を頭上でクロスさせる寝相はいつから。
わたくしに外見がなくなってしまったのは。
会ったことのない友達が夢の中に何度も出てくるのは。
存在しない言語の辞書をプレゼントされるのは。
人の顔の美醜がわからなくなってしまうのは。
金を無駄につかい、きれいに写真を撮っても頭にはなんも残らず、過食してしまうのが自傷行為の変形にすぎないと知ってしまった時のしらじらしさは。
自分が生きていなくても、この人たちさえ幸せならあとはもう構わないという投げやりな気持ちは。
頭のなかの深い円柱状のプール。
日記しかおいてない図書館。
とにかく静かな場所を。
居場所がない。
つまらない。
笑えない。
しぬ